USB-IOmini-A の概要

1 USB-IOmini-A の特徴

  基板の寸法が80 x 50ミリの名刺よりひと回り小さいサイズで、パソコンとは絶縁された入出力(入力:8点、出力:8点)を利用できます。

  弊社の従来のUSB-IOminiより、サイズが格段に小さくなり、また新デバイスを採用することにより、コストパフォーマンスも格段に良くなりました。

  出力はフォトカプラのオープンコレクタであり、入力は同じくフォトカプラ入力をGNDに落とすことによって検知します。(9:CN3 I/F部を参照)

  USBのコネクタをアングル型で制御の床に設置することもできますし、USBコネクタを裏付け(ストレート型)することにより制御の壁に取り付けることもできます。

  開発環境として、VB6, VB.NET(VB2005〜), VC++/CLI(2008〜), VC#(2008〜)に対応します。VB6はXPモードである必要がありますが、VB.NET/VC++ではその必要はなく、VistaやWindows 7 などでも、そのままの環境で開発できます。ただし、ドライバーが違いますから Plug & Play のセットアップ時にどちらを使うかを選択します

  Visual Studio の基礎を習得されていれば、確実にご自分のアプリケーションに組み込めます。組み込みしやすいように構成したサンプルプログラム(モニター)をソース込み(プロジェクト)で提供しています。同様の形式で、多くの方が移植している実績があります。


2 USB-IOmini-Aのセットアップ

USBケーブルを接続せずに、基板に電源(1224V)を供給してください。次にUSBケーブルを接続しますと、「新しいハードウェアの検出」ウィザードが起動されます。添付のCDをドライブに入れてください。ここでは、VB.NET / VC++/ VC#で動かすこととし、WinUSBをインストールするように説明いたしますがVB6でも同様に操作できます。

               図 1 )

                図2 ) 

「参照」のボタンをクリックしてVB.NET / VC++ / VC#でインストールする場合は、CDのドライブの\DriverByWinUSB\DriverWinUSBホルダを指定します。(VB6でインストールする場合は、CDドライブの\DriverByApiDLL\DriverAPIホルダを指定)

インストール作業は、 OSによりやや表現の違いがありますが似ているので分かると思います。

「次へ」のボタンをクリックします。「Windowsセキュリティ」の画面が出ましたら「このドライバソフトウェアをインストールします」をクリックして下さい。

インストールが開始されます。WinUSBのインストールには結構時間がかかります(510分程度)

               図 3 )

               図 4)

確認のために、デバイスマネージャを起動して下図のようにインストールされているのをご確認下さい。(コントロールパネル−システム−デバイスマネージャ)

 

              図 5 )

              図 6 )

WinUSB(VB.NET / VC++ / VC#)でセットアップした場合は 5)の表示、VB6(DLL) でセットアップした場合は 6)の表示となります。この時、CPUボードの緑のLEDが点灯します。これでUSB-IOmini-Aは、いつでも使える状態になっています。

将来、もしドライバーを入れ替える必要が生じた時は、切り替え可能です。(Appendix・参照)


3 】サンプルプログラムの操作

1.    サンプルソフトの配置と環境設定

CDの中にVB.NETのサンプルとして「\DriverByWinUSB\UsbIOminiA_WUmon」ホルダ、VC++は、「\DriverByWinUSB\UsbIOminiA_IOM_VCpp」ホルダ、
VC#は、「\DriverByWinUSB\UsbIOminiA_IOM_VC#」ホルダ、
VB6は、「\DriverByWinUSB\DriverByApiDLL\UsbIOminiA_Mon_VB6」ホルダがあります。必要な方をホルダ込コピーしてパソコンの任意(ご自分が使う場所)の位置に貼り付けて下さい。これらの中にサンプルソフトのソースを含めたファイル一式が納められています。

VB.NETの場合は、\ UsbIOminiA_WUmon \bin\ UsbIOmimiA_WUmon.exe、
VC++の場合は、\DriverByWinUSB\UsbIOminiA_IOM_VCpp\Release\UsbIOminiA_IOM.exe、
VC#の場合は、\DriverByWinUSB\UsbIOminiA_IOM_VC#\USB_IOminiA_IOM\bin\Debug\UsbIOminiA_IOM.exe、
VB6
の場合は、\ UsbIOminiA_Mon_VB6 \ UsbIOminiA_Mon.exeをダブルクリックして起動します。もし、VB.NETVB6がインストールされていない環境で実行される時は、CDの中の「EnviromentSetup」ホルダの中にある「EnvSetup.EXE」をダブルクリックして実行して下さい、これで実行に必要な環境が設定されます。

注!VB6の場合、ユーザーアカウント制御(UAC)のあるOS(Vista)は、これをOFFにするかXPモード (EXEファイルを右クリックしてプロパティ-互換性タブの「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを入れる) にしてサンプルプログラムを実行して下さい。VB.NETはこの配慮は不要です。

2.    サンプルソフトの実行

先に配置しましたサンプルをダブルクリックして起動して下さい。起動された画面と操作は、VB.NET/VC++VB6もまったく同じです。

Open」ボタンをクリックします、すると赤の「Comm Off」窓が緑の「Comm On」に変わりモニターが開始され下図のように表示されます。

         図 7)

上部の画面には、出力ポートが8ビット、入力ポートが8ビット表示されています。それぞれ順番に'00000000'の形で示しています。'0'OFFを表し、'1'ONを表します。

[ モニターでの操作 ]

マウスのカーソルをOUTの第0ビットの'0'の上に持って行き、その状態でクリックして下さい、ピッと音がしてモニターは'10000000'と表示され第0 BitONしたことが確認されます。同じビットをもう一度クリックするとやはりピッと音がして、'0'に戻りOFFされます。この操作はトグルになっています。出力のどのビットもこの操作ができます。この時にCN3の1番ピンにLED(+24V-2.7KΩ-LED)などの負荷を付けておけば’1’の時に点灯します。

入力のテストは、CN311番ピンをGNDに接続(入力ON)すると、IN側のモニターの表示が'10000000'となり、第0 Bit ONしたことが分かります。

[ Sample of Port operationでの操作 ]

下半分の画面はアプリケーションに組み込む場合のサンプルです。VB6(VB.NET)のデザイン画面で操作ボタンをダブルクリックすると、それを実行するコードが現れますので、それをアプリケーションに組み込む際のサンプルにしてください。

(Byte OUT)

Byte OUT」のBYTE'63'として「Byte OUT」のボタンをクリックして下さい。モニターのOUT'11000110'と表示され、16進数(HEX)'63'が出力されていることがわかります。

(Bit ON)

続けて「Bit ON」のBIT'7'として「Bit ON」のボタンをクリックして下さい。モニターのOUT'11000111'となり第7ビットがONしたことがわかります。この操作は結果として上の「モニターでの操作」でのマウスによるビットON操作と同じです。

(Bit OFF) 

続けて「Bit OFF」のBIT'7'として「Bit OFF」のボタンをクリックして下さい。上で「Bit ON」したビットをOFFする操作です。モニターのOUT'11000110'となり第7ビットがOFFしたことがわかります。この操作は結果として上の「モニターでの操作」でのマウスによるビットOFF操作と同じです。

(Read Input Port)

入出力コネクタ(CN3)11番ピンをGND(19,20Pin)に接続すると入力の第0 BitONし、'10000000'と表示されます。この時、「Read Input Port」のボタンをクリックするとDATA'01'と表示(16進表現)されます。

(Read Output Recorded)

上記の「Byte OUT」の出力の結果、OUT'11000110'と表示されています。このとき「Read Output Recorded」のボタンをクリックするとDATA'63'と表示されて出力しているデータを確認できます。

(Block INP)

各ポート(IN/OUT)の状況は、「Read Input Port」と「Read Output Recorded」で確認できますが、これを一度に読み出すためのコマンドです。

Block INP」のボタンをクリックすると「Out Data」と「Input Data」にそれぞれ2文字のデータが表示されます。2文字で1バイトのデータ(16進表現)を表します。

(Version )

Versionは、このファームウェアのバージョンを示します。

下図は、ある状態の動作確認中の画面です。


         図 8)
3.    アプリケーションへの組み込み
[ VB.NET / VC++ / VC#の場合 ]
VB.NETの、このサンプルソフトのソリューションは、UsbIOminiA_WUmon.slnです。これを起動するとその中に、「clsDevice.vb」と「mduDevIOminiA.vb」が組み込まれています。
VC++の、このサンプルソフトのソリューションは、UsbIOminiA.slnです。これを起動するとその中に、「UsbIOminiA.cpp」と「UsbIOminiA.h」が組み込まれています。
VC#の、このサンプルソフトのソリューションは、UsbIOminiA.slnです。これを起動するとその中に、「IOminiA.cs」と「WinUsbDriver.cs」が組み込まれています。
いずれにしても、これらのこの二つのファイルをご自分の開発ソリューションに追加すると
USB-IOmini-Aをソフトから操作できるようになります。テキストの上部の方に解説がありますのでご参照ください。

[ VB6の場合 ]

このサンプルソフトのプロジェクトは、UsbIOminiA_Mon.vbpです。これを起動すると、その中に「USB_IOminiA.bas」が組み込まれています。このファイル(USB_IOminiA.bas:標準モジュール)をご自分のプロジェクトに組み込んでください。このテキストの上部の方に解説がありますのでご参照ください。
VB6の場合は、mpusbapi_vb.dll をご自分のアプリケーションの実行ファイル(EXE)と同じホルダに入れて置く必要があります。
注!VB6の場合ユーザーアカウント制御(UAC)のあるOS(Vista)で、VB6のIDE環境から走らせる場合は、UACOFF するかVB6.EXEのプロパティのXP互換モードにチェックを入れる必要があります。そうしないと、IDEからはデバイスを認識できなくなります。


4. 簡易テストのための接続
出力はオープンコレクタになっていますので、リレーやLEDを接続してON('1')OFF('0')を確認できます (ただし、電源は+1224V、必要によりプルアップ抵抗を下げれば+5VOK) 。入力はGNDに落とすことでON('1')となりますのでスイッチをつけてGNDに接続('1')・非接続('0')で入力を確認できます。
テストのための冶具(写真1)を作れば良いのですが、簡易テストとしては、CN3のコネクタの出力を入力に折り返しで接続(写真2)すると出力したデータが入力として表示されます。これで入出力同時のテストができます。

      
                  写真1) 入出力テスト冶具

         
写真2) 折り返しケーブル

4 】構成基板について
1.  基板実装状況
 この基板の収納場所については、二通りを考慮しています。USBコネクタの配置に支障がない場合は、下の写真のようにアングル型のUSBコネクタを取り付けて制御の床に置けます。
        

                  写真2) USB-IOmini-A基板

制御の壁に取り付けてUSBコネクタ部を外部に直接出すためには、ストレート型のUSBコネクタを裏付けして取り付けてください。

  

2.  コネクタ表

  CN-2: Power
 1   + 1224V
 2   GND(IO)






               CN-3: I/O
 OUT0   1    2   OUT1
 OUT2   3   4  OUT3
 OUT4   5   6  OUT5
 OUT6   7   8  OUT7
+1224V  9  10 +1224V
    IN0  11  12     IN1
    IN2  13  14     IN3
    IN4  15  16     IN5
    IN6  17  18     IN7
GND(IO)  19  20 GND(IO)

3.  入出力インターフェイス
CN-2からの電源は、下図のように入力インターフェイスのプルアップだけに供給されていますので、抵抗値を変えれば+5Vなどでも使用できます。
     

                   9) CN3 I/F


5 Appendix

(ドライバーの切り替え:  WinUSB -> DLL)

   デバイスマネージャで現在のドライバー(WinUSB for VB.NET)を削除します。

          

                

  削除後、ターゲットのUSBコネクタを抜き、3秒後くらい後に再度さしてPlug&Playを起動する。
  デバイスマネージャに'?'が付いたデバイスが残るが、そのままにしておく。


           

         

         

         

         

      元、インストールされていたものが表示されるが「ディスク使用」で別に指定する


         

    今回はVB6用のDLLに切り替えるので画面に表示されているホルダ(CD)を参照で指定する


         

         

         
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